維新後の肖像ー慶喜、勝

霞の会報に連載された記事をまとめた『話の吹きだまり』という本があります。出版は昭和六十二年と新しいのですが、著者の大河内富士子様は、慶喜の孫にあたる方で、維新後の内輪話の思い出を率直に綴っておいでです。

 

徳川誠男爵 「おやじは色々言いたい事があったろうに、何一つ言わずになくなった事を気の毒に思う」(p.18)

大河内富士子「もし本当のことをあれこれおっしゃったら、歴史がかわりましょう。それにしても近頃の人は自分の言いたいことを言いすぎますわ」(p.18)

 

おやじ、という呼び方は割とポピュラーで、他にも聞いたら「えッ!」て思うようなお家でもお使いになられている様です。

 

上のツイッター画像は、維新後の徳川家における慶喜の立場が察せられるお話です。勝の話が出ていますが、身分の低い出なのに座布団を頂戴している事、直接、話しかけたりした事を嫌がられたというお話の様です。時代ですね。

 

長勲の維新前後はデジタルコレクションで読むことができるのですが、こちらの吹きだまりは収録されていはいないようです。国会図書館では読むことができますので、ご興味のある方は是非一度、お手に取ってご覧になって見てください。

 

著者近影

f:id:mazuna:20180907192814j:plain

 

 

※スキャンすると本に折り目が付いてしまうので、携帯で間に合わせました。